経営計画策定のポイント
今回は経営計画策定のポイントについて書いていきます。
経営計画は絵に「描いたモチ」になりやすいので、以下のポイントを確認しながら、現実的な経営計画を作っていきましょう。そして、熱意を持って金融機関に説明しましょう!
1.損益計算書・収入面の項目
・ 目標利益は高すぎず、妥当か
・ 不採算事業の撤退を検討したか
・ 採算事業の強みを伸ばすことを検討したか(新規顧客の開拓、既存顧客の深耕、商品構成の見直し、販売方法やルートの見直し、新商品開発)
・ 同業他社との比較を行ったか
・ 過去の自社売上との比較を行ったか
・ 売上高の見積もりは事業別・店舗別など、部門ごとに積み上げて計画をたてたか
2.損益計算書・経費面の項目
・ 仕入先、仕入量の絞り込みを行ったか
・ 仕入単価の交渉を子なったか
・ 経費の使い過ぎの洗い出しをしたか
・ 業務プロセスの改善を検討したか
・ アウトソーシングなど人件費の変動費化を検討したか
・ 賃借料の引き下げは交渉可能か
3.貸借対照表の項目
・ 在庫の圧縮を検討したか
・ 売上先や仕入先に対して、決済条件の見直しをしたか
・ 不要資産の売却を検討したか
・ 有価証券の処分を検討したか
・ 増資が可能であるか
・ 生命保険が過大加入でないか検討をしたか
・ 関係会社貸付金、役員貸付金など貸付金の回収を検討したか
・ 役員の私財提供を検討したか
・ 流動資産の資金化がはかられているか
ちなみに銀行側がお金を貸したくてもホイホイと貸せないのはなぜでしょう?
まず、お金を貸せない理由として、「自己資本比率規制(BIS規制)」の存在が挙げられます。
これは銀行経営の健全化を図る指標で、国際業務を行う銀行は8%、国内業務を行う銀行は4%をクリアしなければならないものとされています。
BIS規制は1998年から適用され、2003年から新BIS規制が適用されています。この規制によって、銀行は自己資本比率を下げないため、貸出先企業の格付けを実施し、不良債権を増やさないようにしているのです。「業績が悪い会社には融資できない」ということです。
このことからも、「決算内容が重要である」ということがおわかりいただけるのではないでしょうか?
そこで、借入や借り替えの際は経営改善計画をしっかりたてて、銀行側に自社の状況をよく理解してもらう努力が必要となってきます。実現性の高い経営計画を税理士などの専門家と共につくっていきましょう!
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2012年9月14日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:税金&経営クリニック